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二十歳の会

毎年5月5日の子供の日に私の営む幼稚園では二十歳の会が開かれます。卒園して20歳になる年の「子供の日」に幼稚園に戻っといでと言う会。学校法人清麿学園清和幼稚園は「鎮守の森を保育の庭にそこには目には見えないけれど大切なものがあるー」をコンセプトに清麻呂公のようにどんな圧力にも屈せず正しいことは正しい、間違っていることは間違っているとどうどうと言える人間を育てることを教育の基本方針にしています。

幼稚園を卒園して小・中・高校そして現在、さてどんな大人になっていいるのか楽しみにこの日を迎えます。今年も20名を超す卒園生と保護者10名がやってきました。当時の担任も参加してくれます。当園は職員が長く勤務してくれるので二人の当時の担任も現役です。園長である私は幼稚園に設置しているピザ窯でせっせとピザを焼きます。皆、幼児期に遊んだ裏山でのんびりと久しぶりに会った同級生と担任と楽しい会話に花が咲きます。保護者も子供たちの成長に目を細め暖かい日差しと心地よい風に久しぶりにのんびりとした時間を過ごします。

卒園生の現況を聞くと毎年のことですが優秀な子が多く、特に理系の有名国公私大に進み医学・理工学を専攻する者が目立ちます。その他教育関係では障害・特別支援教育を志すもの、看護・助産師を志す者など社会に貢献しようとする人たちが多くとても嬉しく感謝しています。もし、幼児期に世の中には目には見えないがとても大切なことがあるという思いを少しでも心の片隅で感じ、その思いが人の役に立つことをしようという思いになってくれているならこれほどありがたいことはありません。35年間神主をしながら幼児教育に携わって感じることは、幼児期は人間として一番心豊かでもっともよい人間でいられる時期であり、その人間の本質であるということで、それは真実であると確信しています。

本園は神社の境内や鎮守の森が子供たちの遊び場で、ビオトープを備えた自然豊かな園庭(小川や田んぼ)を設置しています。

昔、滑った滑り台をすべり、ぶらんこに乗り、いろいろ話をしていると不思議と随分大人びた顔がだんだんと幼児期の顔に戻っていき、当時のエピソードまで思い出してくるのです。最後に卒園時に書いた絵や手紙、また母親からの二十歳の我が子にあてた手紙などを開封します。母親からの手紙に涙する子をおり、なんと暖かくゆったりとした充実した時間なのだろうと、やって来てくれた卒園児と保護者の方々に心から感謝するばかりです。

みんな、ほんのりと幸せな時間をありがとう。!!!幼稚園やってきて本当によかった。

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